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 ■ 釈明義務 (しゃくめい ぎむ)

裁判長が行う釈明は、権利であると当時に義務でもあると解釈されています。なぜかというと、裁判長がしっかり釈明権を行使せず、当事者が主張していないからという理由で形式的な裁判を行ってしまうと、本来勝つべき人が勝つことができないという不合理な裁判になってしまうからです。
具体的には、原告の方は弁護士に訴訟の代理人になってもらったけど、被告は弁護士にお願いせず、訴えられた本人が訴訟に関わるというケースをイメージしてもらえば良いかと思います。訴訟に勝つには、どういった主張をし、どういった証拠を提出するべきか、なんて普通のヒトは知りませんよね。ルールに基づく主張を行わなかったというだけで、本来勝つべき人を勝たないのは不当じゃないですか。そういった事態を避けるのも裁判所の責任だ、というわけです。
では、どんな時に裁判長は釈明しなければいけないのかというと、ケースバイケースでなかなか一概にはいえません。が、少なくとも、当事者の申立てや主張が不明瞭なのに質問してハッキリさせなかった場合は、釈明義務違反ということになるようです。
(2005.10.20)

 ■ 釈明権 (しゃくめい けん)

裁判長は、訴訟の法律関係や事実関係が不明瞭な場合、原告や被告に対して質問したり、証明活動を行うように促したりできます。この権利のことを釈明権といいます (民事訴訟法149条1項)。
民事訴訟では、原則、裁判所は、当事者が主張していないことに基づいて判決をしてはいけません。しかし、これを徹底すると、本来勝つはずだった当事者が勝てなかったりする事態が生じるので (特に本人訴訟の場合)、裁判長が釈明を求めることで当事者の主張を補充するわけです。
パッと見、「いや、ホントは違うんだって!」 と、言い訳することができる権利のように読めますが、法律用語としては「させる権利」です。 言い換えれば、釈明を求めることができる権利です (だから、正しくは、「求釈明権」と言うべきなんでしょうが)。
(2005.9.16)

 ■ 事由 (じゆう)

字からも分かるように、一般的には「物事の理由」を意味します (あまり使われていないのに、一般的も何もないんですが)。一方、法律用語としては、「理由または原因となっている事実」を意味します (岩波国語辞典、広辞苑、有斐閣法律用語辞典、三つともほぼ同じ)。
「理由」や「原因」と置き換えてしまっても、さほど問題はないと思うんですが、ニュアンスの違いを挙げるとすれば、法律用語の「事由」は、理由が「なんらかの事実」に限定される点でしょうか。そもそも、物事の理由には、抽象的なもの (「嫌いだから」とか「愛せなくなった」など)から、現実に起こったこと (「DVがひどい」とか、「不倫された」など)まで色々あると思いますが、法律用語としての「事由」は、その中の「事実」のみを対象にしています。
裁判で離婚が認められるためには、民法770条1項1号〜5号の事由に該当する必要がありますが、「理由」ではなくて、「事由」ですので、事実ではない「嫌いだから」「愛せなくなった」では離婚が認められないことが分かります。
(2005.9.28)

 ■ 自由法曹団 (じゆう ほうそう だん)

法律事務所のサイト巡りをしていて、よく目にされませんでしたか? 1921年(大正10年)、神戸の労働争議弾圧に対する調査団がきっかけとなって結成された弁護士の団体です。その目的は、「基本的人権をまもり、民主主義を強めること」で、全国約1600名の弁護士が団員だそうです。広辞苑第五版によると、「大衆運動と結びつき、労働者・農民・勤労市民の権利伸張を旗印とする」とのこと。
詳しくは、自由法曹団のホームページ、もしくは、『自由法曹団物語 世紀をこえて (上・下)』(日本評論社 2002年11月)をどうぞ。
(2005.9.22)

 ■ 収監状 (しゅうかん じょう)

数ある令状の中の一種です。死刑、懲役、禁錮または拘留の判決を言い渡された人が、まだ身体を拘束されていない場合、検察官は刑罰を執行するためにその人を呼び出さなくてはなりません。しかし、呼び出しても応じないときは、この収監状を発行して、強制的に身体拘束をすることができます (刑事訴訟法484条) 。
すでに逃亡してしまっている場合、または逃亡のおそれがある場合は、検察官はただちに収監状を発行することができます。
普通、令状は裁判所が発行しますが (捜査機関側にも、被疑者・被告人側にも公平な立場にあるから) 、もう判決が確定してしまっているので、検察官が発行することができるわけです。その意味では、ちょっとイレギュラーな令状といえるかもしれません。
(2005.11.3)

 ■ 準現行犯 (じゅん げんこうはん)

「現行犯」のところに、まとめて書きました。「け」のページをご覧下さい。
(2005.10.17)

 ■ 準備書面 (じゅんび しょめん)

民事訴訟において、当事者は、口頭弁論を行う日に主張する内容を、あらかじめ裁判所に伝えておかないといけません (民事訴訟法161条)。 その予告する書類のことを、準備書面といいます。
(2005.9.18)

 ■ 準備的口頭弁論 (じゅんびてき こうとう べんろん)

「準備的」なんてあると、中国語みたいですね。民事訴訟法164条〜167条に定められている制度です。
よく似た概念として、「弁論準備手続」というのがあります (民事訴訟法168条〜174条)。しかし、どちらも、「裁判所が争点及び証拠の整理を行うため必要があると認めるとき」に行われるものなので、正直紛らわしいですね (164条と168条を比較してみて下さい)。
端的にその違いをいえば、「準備的」と「準備」の違いでしょうか。準備的口頭弁論は、口頭弁論の手続の中で、争点や証拠を整理する段階を設けるものですが、弁論準備手続は、あくまでも口頭弁論の「準備」であって、口頭弁論ではありません。
具体的にどんな違いが生ずるのかというと、準備的口頭弁論は「準備」ではありませんので、ある程度証拠を調べながら、同時に「実質的に」争点・証拠の整理を行うということが可能です。しかし、「準備」ではありませんので、電話を使用して協議を行うことはできません。
(2005.9.22)

 ■ 準備手続 (じゅんび てつづき)

この準備手続は、民事訴訟・刑事訴訟法、どちらにおいても行われる手続です。どちらの準備手続も、裁判官の前で口頭で主張し合う日 (民事訴訟なら口頭弁論期日、刑事訴訟なら公判期日)を充実した日にするために、前もって争いとなっている点や提出する証拠を整理・明確にする作業といって良いと思います。
民事訴訟における「準備手続」は、さらに、「弁論準備手続」と「書面による準備手続」の2種類に分けられます。
(2005.9.18)

 ■ 召喚状 (しょうかん じょう)

数ある令状の中の一種です。被告人や、証人、鑑定人などを裁判所などに強制的に出頭させる令状です。といっても、召喚は、勾引と違って、力ずくで引っ張ってくることはできず、出頭しなかった場合の制裁措置がありませんので、実質的な強制力は持ち合わせていません。
(2005.11.3)

 ■ 証拠調べ (しょうこ しらべ)

「読むのがめんどくさい」という方は、一番下の段落だけご覧下さい。
広辞苑を見ると、「裁判所が、証拠方法から事実認定の資料を得る行為。すなわち、証人・鑑定人等を尋問してその証言等を聴取し、文書・検証物等を閲読検査すること」とあります。有斐閣法律用語辞典も大体似たような記載です。しかし、これを読むと疑問が湧いてきませんか。「『方法』 なんていう物体はないんだから、どうやってそこから資料を得るんだ!」とか、「『から』 じゃなくて 『によって』 の誤りではないのか?」といった。
疑問・違和感を抱いたとしても、もっともな話です。なぜなら、上にある「証拠方法」は、取り調べる人間・物体のことを意味する専門用語だからです (なぜ、人や物に対して、「方法」というのかは分かりませんが)。 証拠方法には、人証(証人・鑑定人・当事者本人)と、物証(文書・検証物)があります。そして、人間に尋ねることで得た証言、文書に目を通して認識した記載内容、検証物を検査して得た検証結果のことを、「事実認定の資料」というわけです (証拠資料とよくいいます)。
長々と書きましたが、要は、「裁判所が、争いのある事実を確定させるために、人間に尋ね、物体を調べること」ということです。なお、尋ねるべき人間、調べるべき物体は、裁判所がテキトーに選ぶわけではありません。当事者からの申請がない限り、裁判所が勝手に選んで調べることは、民事訴訟でも刑事訴訟でも、原則許されません。
(2005.9.23)

 ■ 証人尋問 (しょうにん じんもん)

裁判官は、争いのある事実を認定するために、「証拠調べ」を行います (詳細は、上記の「証拠調べ」の項をどうぞ)。事実を認定するための材料の探し方には五つあり、その中の一つがこの「証人尋問」です (民事訴訟法190条〜206条)。
その意味は、当事者から申請のあった証人を裁判所に呼び出し、その証人に対して裁判官が尋問すること、です。証人は、原則、宣誓しなくてはならず、宣誓しておいてウソの供述をすると、偽証罪になります (刑法169条。3ヶ月以上10年以下の懲役)。
(2005.9.24)

 ■ 書面による準備手続 (しょめん による じゅんび てつづき)

民事訴訟において、原告や被告が裁判所に出頭せずに準備書面を提出するなどして、争いとなっている点や提出する証拠を整理する手続のことです (民事訴訟法175条)。本来は、裁判所に原告・被告は出頭して、争点・証拠を整理するわけですが、原告・被告が裁判所から遠くに住んでいる場合は大変ですから、当事者の意見を聞いて、裁判所はこの方式に切り替える決定をします。
場合によっては、電話を使用して協議を行い、争点・証拠の整理がなされることもあります。
(2005.9.18)

 ■ 所有権の取得 (しょゆうけんの しゅとく)

所有権を取得する方法として、民法は以下の4つを規定しています。
  1. 相続や売買によって取得
  2. 時効によって取得
  3. 今まで所有者のいなかった物、いるのかいないのか分からない物を取得
  4. 所有者の異なる物体同士を合体させたり、加工させたりして取得
1. を法律用語で、承継取得といい、 2. 3. 4. を原始取得といいます。
また、 3. は、以下の3つの形態があります。
  1. 無主物先占 (所有者のいない物を取得した場合)
  2. 遺失物拾得 (人が落とした物を拾った場合)
  3. 埋蔵物発見 (徳川埋蔵金のようなものを発見した場合)
さらに、さらに。 4. は、法律用語で「添付」といい、4つの形態があります。合体や加工によってリニューアルされた物体の所有権は、一体誰が取得するのかという問題をはらんでいます。長くなるので、「て」のページに書きます。
(2005.10.22)


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