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 ■ 債権者代位権 (さいけんしゃ だいいけん)

民法の真ん中辺りに、チョロッと書かれている割には、かなり重要な権利です。すぐ後ろにある詐害行為取消権と同じように、債務者の責任財産を保全するために認められている権利です。
例をあげましょう。AさんはBさんに対し、100万円をもらえる権利をもっています。しかし、Bさんには、お金がほとんどありません。ただ、BさんもCさんに対し100万円をもらう権利をもっています。しかし、Cさんから100万円をもらったとしても、どのみちAさんにすぐに払わなくてはいけませんから、Bさんは、Cさんに100万円を請求するモチベーションが湧きません。そんなとき、Aさんはこの債権者代位権を行使することで、Bさんに代わってCさんに100万円を請求し、自分に手渡してもらうことができます。こうすることによって、Aさんは、Bから100万円をもらう権利を現実のものとできたわけです。しかも、この権利は裁判所に訴えなくても使うことができるので、なかなか便利な権利といえます。
ただ、この債権者代位権を行使するには、以下のハードルをクリアしなくてはなりません。
  1. 債務者が無資力であること (上の例でいえば、Bにお金がないということ)
  2. 被保全債権 (Bに代わってAが行使する権利) が、金銭債権であること
  3. 被保全債権が期限が到来していること (Cの支払時期が来ているということ)
  4. 債務者の一身に専属する権利はダメ (慰謝料請求権は、代わって行使できない)
もっとも、 2. については、一定の場合、金銭債権以外も、債務者に代わって行使することは可能です。
(2005.10.24)

 ■ 再審 (さいしん)

その名の通り、「再び審判する」ことです。確定した判決に重大な瑕疵があった場合、当事者の請求に基づいて、その判決を取り消し、もう一度審判する手続のことをいいます。
再審が認められる理由は法律で定められています (これを再審事由といいます。民事訴訟法は338条、刑事訴訟法は435条・436条に列挙されています)。
再審は、控訴・上告などと同様に、裁判所が下した判決に対して文句を言うものですが、判決が確定した後に文句を言う点で異なります。
(2005.9.28)

 ■ 再審事由 (さいしん じゆう) −民事訴訟編−

「再審」のところでも書きましたが、確定した判決についてもう一度審判してもらうためには、法律で定められた理由が必要です。民事訴訟と刑事訴訟とで求められる条件が異なりますので、分けて書きます。
以下が、民事訴訟法の再審事由です (338条1項1〜10号) 。
  1. 法律にしたがって、判決裁判所を構成しなかったこと。
  2. 法律により判決に関与することができない裁判官が判決に関与したこと。
  3. 「法定代理権」 「訴訟代理権」 がなかったこと。
      訴訟行為をするのに必要な権利が、代理人に与えられていなかったこと。
  4. 判決に関与した裁判官が、事件について職務に関する罪をおかしたこと
  5. 刑事罰を与えられるような他人の行為によって、以下の事態が生じたこと。
    @ 自白をするに至った。
    A 判決に影響を及ぼすべき攻撃や防御の方法を提出することを妨げられた。
  6. 判決の証拠となった文書などの物件が、 「偽造」 「変造」 されたものであったこと。
  7. 「証人」 「鑑定人」 「通訳人」 「宣誓した当事者・法定代理人」 の虚偽の陳述が、判決の証拠となったこと
  8. 判決の基礎となった民事・刑事の判決、その他の裁判・行政処分が、後の裁判・行政処分によって変更されたこと
  9. 判決に影響を及ぼすべき重要な事項について、判断が抜け落ちていたこと。
  10. 不服の申立てに係わる判決が、前に確定した判決と抵触すること
(2005.11.10)

 ■ 再審事由 (さいしん じゆう) −刑事訴訟編−

「再審」 のところでも書きましたが、確定した判決についてもう一度審判してもらうためには、法律で定められた理由が必要です。民事訴訟と刑事訴訟とで求められる条件が異なりますので、分けて書きます。
以下が、刑事訴訟の再審事由です (435・436条) 。民事訴訟の再審事由との一番の大きな違いは、再審の対象が 「有罪を言い渡された確定判決」 に限られることです。
  1. 原判決の証拠となった 「証拠書類」 「証拠物」 が、確定判決によって偽造・変造であったことが証明されたとき。
  2. 原判決の証拠となった 「証言」 「鑑定」 「通訳」 「翻訳」 が、確定判決によって虚偽であったことが証明されたとき。
  3. 人に刑罰を与える目的で告訴・告発などが行われたこと (虚偽告訴罪) が、確定判決によって証明されたとき。
  4. 原判決の証拠となった裁判が、確定裁判により変更されたとき。
  5. 「特許権」 「実用新案権」 「意匠権」 「商標権」 を侵害したことにより有罪判決が出た事件について、
    @ その権利の無効の審決が確定したとき。
    A その権利の無効の判決があったとき。
  6. @ 有罪判決が出た人に対して、「無罪」「免訴」を言い渡したとき。
      A 刑罰が言い渡された人に対して、 「刑の免除」 を言い渡したとき。
      B 原判決の犯罪よりも軽い犯罪を認めるべき明らかな証拠を、新たに発見したとき
  7. 以下の人たちが被告事件について職務に関する罪を犯したことが、確定判決によって証明されたとき。
    @ 原判決に関与した裁判官
    A 原判決の証拠となった証拠書類の作成に関与した裁判官
    B 原判決の証拠となった書面を作成・供述をした、検察官・検察事務官・司法警察職員
本来は、この一つ一つに説明を加えるべきなんでしょうが、ボリューム的に用語集の域を超えてしまいます。 「再審事由にはこんなものがあるんだー」 ぐらいの程度で、捉えてもらえれば幸いです。
(2005.11.10)

 ■ 債務名義 (さいむ めいぎ) 

強制執行によって実現しようとする権利の存在、内容、範囲を証明する公の文 書のことです。
私法上の請求権を、国家の力で無理矢理実現してもらおう、というのが強制執行ですから、その根拠がきちんと明らかにされていなければ大変危険ですね。というわけで強制執行を申し立てるには公の文書である債務名義が必要とされるのです。
民事執行法22条各項に、債務名義とされるものがいろいろ並んでいます。給付判決、仮執行宣言付判決、給付を命ずる決定・命令などが代表的なもので、確定したものがそのまま債務名義となります。その他には公証人が作成する 「執行証書」 と呼ばれるものもあります。
強制執行を実施する国の側からみれば、きちんとした債務名義があるおかげで、権利の存在等をいちいち確かめなくても強制執行を実施することができるわけですから、迅速な執行が期待できるということになります。ホントに迅速? いえいえ、あくまで相対的な話なのでしょう。
ちなみに、強制執行は、この債務名義の正本の末尾に 「執行文」 という 「お墨付き」 をもらったものに基づいて実施されるのが原則とされています (民執法26条)。 この 「お墨付き」 は、その債務名義によって本当に強制執行をやっても良いのかどうなのか、執行証書については公証人が、それ以外は裁判所書記官が調査して付けることになっています。
(2005.12.4)


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